医療職が感染症を防ぐためには、各人が防護具を身につけることが大切です。感染症患者の看護をするときには、手袋の着用や飛沫感染を防ぐためのゴーグルやエプロン、マスクなどは欠かせません。

ただし、これらを身につけていれば、必ず感染症を防げるのかというと、そうではありません。間違った選び方をしたり、正しく着用していなければ、感染リスクを下げることが出来ません。たとえば、手袋は、ピッタリと肌にフィットしているものでなければ、その隙間からウイルスが皮膚に付着する可能性があるので、実際にはめてみて、しっかりとフィットしているかどうかを確認してから使うようにしましょう。

また、手袋は着脱する回数が多いので、正しい着脱ができなければ、感染リスクが高まります。手袋をはめるときには、箱から取り出し、すぐにはめることが大切ですし、手首の部分をつかむようにして、手のひらや指先部分には触れないようにしましょう。さらに、脱ぐときには、片方の手袋の手首をつかみ、中側をひっくり返すようにして外すのがポイントです。そして、手袋をはずしたら、すぐにアルコール消毒液で手指を消毒しましょう。

それから、手袋と同様に使用する機会が多いエプロンの着脱も気をつけてください。着るときには、できるだけ表面に指が触れないようにして、脱ぐときには、汚染されている表面が内側にくるように折り畳みます。そして、汚染されている表面には触れないようにして処分しましょう。看護師は、感染症を予防するために日頃から身につけるものには、細心の注意を払う必要があります。